戦艦の論 THE SEVEN XVI「こうして飛雄少年は生まれかわった。その名を、鉄腕アトム!」







 トビオ=アトム神話
 〜 A Cruel Angel's Thesis 〜



アニメの祖である『鉄腕アトム』は、子供向けの設定でありながら、最初と最後に主人公が死ぬという、極めて衝撃的で珍しい展開を見せる。第一話でハヤタ隊員が死ぬウルトラマンは少し似ているが、最終話で命を授かるので大きく異なる。


アトムは一般に、誰からも愛される無敵のヒーロー像を持たれている。だが陰には、頼るべき父親に追い出される、実に悲しいストーリーを秘めていた。




 永遠にアトム



その、星になった少年にあやかったと考えると、
非常に辻褄が合う世紀のヒーローたち



1.「星 飛雄馬」(「巨人の星」)

 飛雄馬は天馬飛雄、または飛雄少年と天馬博士の合成より
 大リーグ養成ギブスは機械化への試練



2.「星野鉄郎」(「銀河鉄道999」)

 機械の体と永遠の命を手に入れるため旅立つ
 トビオ(人間) → アトム(機械)



3.「アムロ・レイ」(「機動戦士ガンダム」)

 アムロはアトムより
 ティム・レイは手塚治虫より
 ペガサス級戦艦(ホワイト・ベース)は天馬博士より
 ガンダムはダムダム(首を失っても戦う最強ロボ)より
 


  永遠にアムロ
 

何で永遠なのか、まったく分からない意味不明な歌詞である
しかし、アムロを、太陽に特攻するアトムに置き換えるとめちゃくちゃはまる



  アトム ふりむかないで


  宇宙のかなたに 輝く星は

  アトム お前の生まれた 故郷だ


  おぼえているかい 少年の日のことを

  あたたかい ぬくもりの中で めざめた朝を

  アトム ふりむくな アトム




4.「碇 シンジ」(「新世紀エヴァンゲリオン」)

 時代設定がアトムと同じ2015年
 人造人間とのシンクロは機械を超えた命の復元


 
  この宇宙を抱いて輝く、少年よ神話になれ 



 少年を、シンジに当てはめてみるも、
 初放映から21年経った現在でもしっくりこない

 ところが、残酷な事故で世を去った飛雄少年が、
 宇宙に旅立って神話化した、その後、地上で蘇った
 と考えると、完璧に筋が通る



  運命さえまだ知らない いたいけな瞳

  悲しみがそしてはじまる

  抱きしめた命のかたち

  その夢に目覚めたとき 誰よりも光を放つ




 死んでいないはずのガンダム
 「よみがえる」なぞも、これで解ける

  燃え上がれ(跳べ!)ガンダムの歌詞は、
 トビオ少年復活の呪文だったのだ

 


  まだ 絶望に沈む 悲しみあるなら

  恐怖をはらって 行けよ 行けよ 行けよ

  よみがえる よみがえる よみがえる アトム


  まだ 心があるなら

  銀河に向って トビオ アトム






星 一徹、黒騎士ファウスト、ティム・レイ、碇ゲンドウの、
息子に対するやや異常な仕打ちは、いずれも天馬博士に同じ

これを乗り越え、肉体と精神を限界まで追い詰めて闘うことができたのは、
再生のための神話であったから



 トビオ → 死・転生 →  アトム → 死・転生

  → 飛雄馬、鉄郎、アムロ、シンジ












鉄腕アトム 最終回

ゴジラ』、『さらば宇宙戦艦ヤマト』、『ターミネーター2』、『ディープ・インパクト』と、そっくりなラストシーンが見れるよ。




















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