シンクロニズム 戦艦の論 4-11「よーし海岸線の森を石器時代に戻すぞ、 ありったけのナパームを叩き込め」
「最後の戦艦」の論 ベトナム編
「並木に沿ってミサイルをぶち込め!」
「焼き払え!」
____!__!_!!
傷つき逃げ惑う良民、
倒壊する子供たちの学校、
焼かれて行く恵みの大地、、。
「よくやった、ビールを一箱贈ろう。」
1962年。
アメリカ合衆国は、インドシナの戦争に軍事介入した。
東南アジアにまで勢力を増していた共産主義を封じ込めるためだ。
ワルキューレのひづめを轟かせる、陸軍所属武装ヘリの騎行に、
アイヌ民族のように素朴で、斗南藩のように貧しい、
ベトナム解放軍は、旧式の銃で抵抗する。
とは言え、近代科学と大量生産技術がもたらした物量に、
一ミリも無縁な彼らでは歯止めが効かない。
ところが、村の中心部に一番乗りしたUH-1ヘリは、
哀れっぽく泣きすがる、少女の手榴弾によって粉砕された。
連れ去られる母親を取り戻すための、精一杯の偽装工作だった。
「女を逃がすな、畜生め!」
「頭上でホバリングしろ、ぶっ殺してやる!」
指揮官「キルゴア中佐」は、高波の来るロングビーチに着陸した。
続いて、海岸の森に隠れて必死の防戦をするベトコンを一掃するため、
F-5攻撃機の編隊に爆撃を要請した。
至近で爆発する迫撃弾にも、全く動じない彼は、
クオリッチ大佐のように、部下たちの厚い信望を集めていた。
そして、前線の混乱が収束に向かい始めた頃、
おもむろに軍服を脱いで裸になった、
サーフィンをするために。
(「最後の映画」は過言ではない)
敵の前哨基地になっていた海岸を沈黙させると、
キルゴア中佐は海兵隊員「ウィラード大尉」の小隊を、
カンボジア奥地へ続く、メコンデルタの入り口に空輸した。
キルゴアにとっては、どうでもいい作戦指令だったが、
中に有名なサーファーを見つけると、すぐさま態度を翻し、
命令書の指示を勝手に解釈して上述の殺戮を行った。
〜 カタツムリが、剃刀の刃の上を這っていく 〜
UH-1が、水しぶきを上げて豪快に落とした哨戒艇には、
サーファーや、シェフや、17歳の新米兵士たちが同乗した。
表向きの役目は河川の警戒だが、暗殺者送迎という秘められた職務があった。
軍の命令の届かない、
未だにナヴィみたいな原住民が逼塞するクメールの源流で、
異人種からなる独立軍を率いる男、
「カーツ大佐」を抹殺するのが裏のミッションだ。
もともと、先に乗り込んだコルビー大尉が、
その極秘任務を担うはずだった。
しかし、ターミネートすべき狂信者にシンクロしたため、
一度は、祖国に帰還したウィラードが呼び出され、
代理請負人となった、、。
アイオワ級戦艦(Iowa Class Battleship)
アメリカ合衆国が建造した「最後の戦艦」の艦級である。
ベトナム戦争当時でも現役で主砲をぶっ放していた。
〜 そのカミソリで頭を剃れ ! 頭をなでろ 〜
戦国時代 ___
あいつぐ戦乱と
その戦乱が生み出した
野武士の横行
ひづめの轟が
良民の恐怖の的だった ___ その頃
主君を失った浪人が、日本各地に溢れていた。
村を治める役人は力を失い、キルゴア中佐と化した輩は、
徒党を組んで、好き勝手に農村を襲撃した。
そして女は連れ去り、抵抗するものは容赦なく殺していた。
(説明割愛)
アオザイの少女が、敵兵を油断させて手榴弾を投げ込んだり、カーツ大佐が頭を剃るのは、
僧侶に変装するため剃髪し、投げ込んだ握り飯と引き換えに、盗人を華麗に始末した、
侍リーダー(志村喬)へのオマージュだ、と思う。
島田 勘兵衛
七人の侍を率いる軍師。
剃髪した坊主頭をなでるのが癖。
(ウルトラセブンの切れ技は、坊主頭とワンセットのアイスラッガー)
負け戦しか経験したことはないが、その分数多くの修羅場をくぐり抜け行き延びた。
普段は温厚で、優しい初老の笑顔を絶やさない、
しかし、規範を破って勝手な振る舞いをする相手には、
凄まじい形相で迫り屈服させる、ハイジのおじいさんのような男。
黒田 官兵衛
こっちは名前がシンクロ ↓
http://www1.nhk.or.jp/kanbe/