シンクロニズム 戦艦の論 3-1 「ミハルぅー、死んじゃなんにもならないだろ!」




「三春の桜」と「ミハルのサクラ」




第10回 「池田屋事件


バトルシップの来航により、日本中の士族が動揺し、
比較的低い地位の者も、分際をわきまえない発言するようになっていた。

各藩が、「開国」か「攘夷」かで、戦略思想が定まらずにいた頃、
脱藩浪士が大老を殺害した件で、水戸の処分に物申したことから、
若き松平容保は激動の「京」の守りを司ることになる。

尊王攘夷派たちの矢面に立たされた領地会津は、
いつテロ戦争に巻き込まれてもおかしくない状況に陥った。

八重の最初の夫になる山本家居候は、未だ旧式銃を用いている、
保守的な藩の姿勢に苛立ちを募らせている。

彼は藩士でないため、新しい銃の良さを主張しても認めてもらえない、
と憤慨していた。


「三倍の早さで撃つことができれば、兵が三倍いるのと同じだ!」
_川崎尚之助






『劇場版 機動戦士ガンダム I



「一機のザクは、通常の三倍のスピードで接近します。」
_マーカー (ホワイトベース・オペレーター)


少年兵で構成されるホワイトベースが白虎隊っぽいことは、
繰り返し述べて来た、以下の話につなげるためだ。

実は、会津藩には有名過ぎる白虎隊の他に、
その上の年代で組織される「朱雀隊」という精鋭部隊がいる。

朱雀は「スザク」と読み、「赤ザク」に似ている。
ペガサス級戦艦ホワイトベースが、天馬に因縁つけられるとしたら、
頭に羽根飾りをつけた赤ザクのそれは、天鳥(鳳凰)であった。


「見せてもらおうか、連邦軍モビルスーツの性能とやらを」


劇場版の一作目では、とにかく逃げ回っていた宇宙世紀の白虎隊であるが、
隠れていたところを朱ザクに見つかった時、偽の通報で大隊をおびき出してもらい、
これを全滅させてしまっている。



ガルマ・ザビは死んだ!」

「何故だ!?」



「坊やだからさ」







第11回 「守護職を討て!」



池田屋事件によって尊攘派の主要メンバーが斬殺された。

一年前のクーデターで追い落とされた恨みもあり、
報復に燃え軍隊を上京させる長州藩
京都決戦を前に、天王山「八幡」宮で戦勝祈願する。

その後をつけ、こっそり参拝を装ってスパイする会津藩士たち。


「ぬしは、口を利かぬように。しゃべっど会津だどバレっがら」

「、、。」
無言で頷く「山本覚馬」(八重の兄)

長州軍の狙い(会津藩主殺害計画)が裏付けられたにも関わらず、
幕府の対応は煮え切らない。






『機動戦士ガンダム II 哀戦士編 』



北米での対ホワイトベース包囲戦から、一人逃げ帰ったと見なされたシャアは、
軍を放逐された後、キシリア・ザビによって諜報作戦を担う大役を任されていた。

その命により漁協職員を装ってHBに緊急着艦するジオン兵たち。

「お前は何もしゃべるな、ジオン訛りが強すぎる」
_ブーン

ブーンは、女スパイをホワイトベースに潜入させた士官だが、
そのスパイが命と引き換えに放ったミサイルで撃沈する。



劇場版の二作目でも、逃げ回っていた白虎隊、
もうダメというところで救世主が現れる。



リュウ VS ハモン


爆薬を満載した浮上式巨大トレーラーが、ホワイトベースに突っ込もうとする。
時間がなく「手」で押さえるガンダム
(セブンとヤマトとエヴァにも「手」で爆撃を阻止するエピソードあり)

隙だらけのガンダムに向けられた戦車の砲塔に、
リュウの操縦するコアファイターが体当たりする。

なぜリュウが射撃しなかったかと言えば、
弾が大型爆弾、もしくは友軍に当たらないようにするためだ。

この時、援護出来るモビルスーツはなかった。
脱出用にしつらえた生命維持カプセルを、戦場で故障したガンタンクより強制排除し、
特攻機に変えてしまったところが哀しい。



チルダ VS トリプルドム


TV版だとリュウの最期と前後するが、マチルダも無駄には死なない。

地上の天王山「オデッサ作戦」に、
正式に参加することになったホワイトベースは、
エンジンの臨界に時間がかかって、飛ぶことも攻撃することも出来ない。

セイラはマチルダが運んで来た新型機で戦うが、
不慣れなため敵の重モビルスーツを食い止められない。

翼をもがれた標的艦の楯となるため、
チルダは垂直離着陸機ミデアに乗り込む。

アムロガンダムは、ジオン最強の三兵士と同時に戦っていた。

重MSドムの波状攻撃に対し、またも隙が出来たところに、
武装の弱い輸送機ミデアが割って入る。





「マチルダさん、、マチルダさん、、。マチルダさぁぁぁぁーん!」

多大な犠牲を払い、白虎隊は南米ジャブローに辿り着いた。






「作戦に参加したすべての戦死者に対して、哀悼の意を表し全員敬礼!」







第12回 「蛤御門の戦い」



遂に天皇の膝元まで押し寄せた長州勢を、
最前線で押し止めているのは戦闘指揮官、山本覚馬であった。

会津の主力は、そこになく隙を狙われた格好だ。
そして御所の門が二カ所で破られ、もうダメというところで救世主が現れる。

新式銃を配備した薩摩軍、そして西郷隆盛だ。
弾を直進させる、いわゆるライフル銃が怒濤のごとく火を放ち、辛くも劣勢を挽回する。

残党が立てこもる館を包囲した覚馬は、
当時最大級の攻撃力を持っていた火砲を水平撃ち(零距離射撃)して、
固く閉ざされた城門を木っ端みじんにした。

中にいた長州藩の大幹部は最後まで抵抗する。


「死んでも後に続くもんたちがいる!!」

「時の流れは止められんゾぉぉぉ!」
_久坂玄瑞

味方を総退去させると、一人壮絶に戦って果てた。






機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編



劇場版三作目で、逃げるどころか余裕の戦いっぷりを披露してくれた白虎隊は、
ジオン宇宙攻撃軍の拠点に向かう。

目立ち過ぎる白い戦艦が陽動任務を果たしている間、
連邦の主力はミノフスキーの影で新兵器の配置を進めた。

北米での失敗(故意)から、ドズルに追放されたシャアは、
ソロモン攻略(防衛)戦に遅れをとった。

そこは分厚い岩礁で覆われていたが、
当時最大級の攻撃力を持っていた、
太陽反射砲(ソーラ・システム)はこれを丸焼きにした。

中にいたジオン軍大幹部は最後まで抵抗する。


「ジオンの栄光、この俺のプライド。」

「やらせはせん、やらせはせん。やらせはせんゾぉぉぉ!!」
_ドズル・ザビ

味方を総退去させると、一人壮絶に戦って果てた。




「悲しいけどこれ、戦争なのよね」




激闘は、鳥羽・伏見、長岡を経て、ア・バオア・クーへつづく。








「八重の桜」と「鈴原サクラ」



最期のサムライ会津が主役の大河ドラマは、今回が初めてではない。

ガンダムTVシリーズ後半が打ち切りになった1980年、
エルメスララァ」放送翌日よりNHKで一年間放映された、
獅子の時代」がそれだ。

これも繰り返し書いているが、鶴ヶ城に籠城する最中に生まれる士族の子を、
マツダ性を名乗る前の熊谷美由紀が演じていた。

その息子が松田翔太で、「武士の世」生みの親とも言える
後白河天皇」(昨年度の「平清盛」)を演じていたのも因縁深い。

ラスト侍娘の、役の中の母親の名前はレイで、
明治の世では女性でありながら医師を目指し勉学にはげむ。

八重は、明治の世で看護士になる。

鈴原トウジの妹「サクラ」は、戦艦に乗り医療業務に携わる。

友里アンヌ、森雪、セイラが担っていた「看護キャラクター」が、
「主役戦艦」登場のエヴァQでようやくそろう。



さて、「獅子の時代」主人公の会津武士はと言えば、、

当時幅広い世代から人気を集めていた、
「山下警部」こと「菅原ヴンダー」である。








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・付録情報・

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO. 』BD・DVD 本日 4/24発売

宇宙戦艦ヤマト2199』TBS系列全国ネット毎日曜17時放送中
『八重の桜』NHK大河ドラマ 毎日曜放映中




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