シンクロニズム 戦艦の論 5「行きまース」


「ひびき」、「ながと」、「ゆきかぜ」。


桁違いな経済格差を持つ敵勢力の、
断続的な攻撃に抗い、大航海の間、
限られた補給のみで、
遂には艦隊決戦にも生き延びる。


という神話の主は、
宇宙戦艦「ヤマト」である。



もう少し、
現実味を帯びたところで、
ホワイトベース」も結構しぶとい。

新造宇宙戦艦は、
作戦に赴くはずだったが、
秘密基地のある開拓コロニーの、
避難船になってしまうという出だしだ。

正規乗組員のほとんどが戦死、行方不明、重傷、
という状態で実弾襲撃を受け続ける。
救われた開拓民にとって、
二重の災厄であった。

震災避難所が、
記録的大雪にゆがみ、
局地的豪雨で浸水した後、
竜巻で飛ばされる、
というぐらいの不幸度である。



性格は避難船であっても、
最新兵器を搭載しているので、
“事実上の戦艦”。

重要目標として、
追っ手はしつこく、
攻撃して来る。

反撃するにも、
実際に指揮するのは、
繰り上げ艦長、19歳の若造(士官候補生ブライト)。

戦えそうな少年たち(民間人)を、
マニュアルも読ませず銃座に付かせる、
乱暴振りである。



軍上層部は、
軍規逸脱報告を受けても、
対処できない。
見て見ぬ振りで、
たらい回しするしかない。

事務方は「軍法会議ものだ」、
と叱りとばす事はする。
でも、現実に会議招集してる間に、
やられてしまうだろう。


深夜高速バスの過当競争も、
半ば戦争状態。

薄利で疲弊する業者の、
法規違反をあげつらう、
監督官庁の偉ぶりと責任放棄。

死ぬか生きるか、
は日雇い運転手だけの問題ではない。

北陸と東京を安全に結んでいた、
夜行急行「能登号」駆逐(デストロイ)の、
行く末を直視せよ。



(本文とは直接関係ありません)


開拓地より強制避難させられようとしている、
戦えない中高年は、
敵にも、
味方にも腹を立てている。

(宇宙)開拓者として苦労を、
財産・家族・仕事とともになきものにし、
また、前途もないのだ。


艦内、意思疎通めちゃくちゃな中、
コンピューターオタク(アムロ)の奇跡の大活躍により、
絶・絶・体・命の危機を回避する。

ライトスタッフ』の大気圏突入みたいなクライマックスの後には、
敵地上部隊の包囲が待ち構えるが、
ぜーんぶ、アムロがたっぴらかしてしまうのだ。
(たっぴらかす=こてんぱんにする)


すまん、
ガンダム第四話(再放送)の感想が長くなったので、
つづく。


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