戦艦の論 THE SEVEN X 「ゴジラ凍結作戦というのも子供っぽいですから。」






シン・ゴジラ』について、ほんの一言。





【ネタバレ注意】(わかる人だけ)





石原さとみ」が、「沢井零子」にしか見えないのは、わざとだろ。






〜 2012-10-01 の投稿「0(LOVE)と幻想のシンクロニズム 2」を振り返って〜
http://d.hatena.ne.jp/BRIDGET/20121001



このブログ、当初は今と異なり添えられるコメントは独りよがりなメモ書きに過ぎなかった。やがて、ヤマト、ガンダムエヴァのシンクロの源流をたどる試みに論が膨らみ、調子が変わっていったので、下述のように章を区切ることにした。その最初に書き散らした文章のまとめが今回である。300年後の歴史教科書では、こんな感じで図表が作られていると楽しい。



見直して、教科書として偏っているのは、やはり「鉄腕アトム」が入っていないことか。いずれ説明するが、決定的な影響に気づいていなかった。そもそも主観に基づいているので、それ以外にも欠けている部分は多い。左翼から追いやられた古代神話の歴史観は完璧に入っていない。



アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のルーツと言えば、それは日本帝国海軍が誇る戦艦の名前だ。さらに言えば、よちよち歩きの集合体が、同時に二つの超先進文明に遭遇するヤマト政権か、後の行政区域としての大和国だ。ところで『ヤマト2199』では「イズモ計画」という、旧作にはない王権時代のヤマト対義語がでてきて、登場メカやキャラクターがなぞらえていた時代設定が、一段と遡ることになる。新作を見るより、歴史背景の学習に時間がかかって論が進まなくなったのはこの頃だ。



【考察】 『シン・ゴジラ』への影響作品 1



さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』に登場して、プラモ少年を夢中にさせた「宇宙戦艦アンドロメダ」は、アンドロメダ銀河がその由来だ。規模感で言ったら古代大和国の「戦艦ヤマト」では到底太刀打ちできない。しかし、それすら元は神話の女神名から来ている。この名のつけられた神話型(アンドロメダ型神話)と同じ日本の神話「ヤマタノオロチ伝説」は、古墳時代弥生時代の出雲の怪物退治がルーツだ。



シン・ゴジラ』最大の見せ場となった、科学技術の集大成である「新幹線爆弾」からの「ヤシオリ作戦」は、ヤマタノオロチを眠らせた酒の名、「八塩折の酒」に由来していた。「その意味は?」のセリフを挟むことなく、武官がすぐに了解する設定となっているのがオツだ。神話時代の日本史を知らなくてもいい民進党政権下ならこうはいかなかったはず。「ヤシマ作戦」同様、土俗的呪いへ通じる保守反動ネーミングである。





庵野・樋口の融合反応
〜 本当はゴジラではなく『シン・キドマコト』を撮りたかったのではないか 〜


架空の未来教科書に入れておいたのは正解だと自負するタイトルが、現代日本原発問題を先取りしていた『太陽を盗んだ男』である。エヴァ・テレビシリーズの折から、ほのぼのとした学園シーンとの挟み打ちで、その暴力性をちらちら垣間見せるという共通点を感じていたが、ここまではっきりした類似パターンを確認したのは、ヱヴァ・破の「YAMASHITAのテーマ」以来である。




この選曲がすごい(著作権の壁はもっと厚いと思っていたので、劇場の中で聞いた当時は耳を疑い、感動を通り越して腰が抜けた)



この夏、話題となった『ニッポン 対 ゴジラ』は、原題が『日本 対 俺』だった映画と、クライマックスの舞台(科学技術館屋上)をまったく同じくする。いくつもの伏線を考慮すると、オマージュなどというあっさりした言葉では語りきれない、一種怨念めいた執着か、憧憬を追い求める亢奮を感じる。あの強烈な熱線でできた影と言った方がいいかもしれない。それは同時に心底熱狂した同世代ファンへのサービスであり、菅原ヴンダーへの追悼であり、監督ゴジへのプラトニックラブ(プルトニウムラブ)であり、存亡の縁を歩いてきた列島民族に希望をもたらす咒文であるかもしれない。








【抜粋再録】シンクロニズム 戦艦の論 セカンドシーズン 1


日本史 近世若者文化の流行
〜ヤマト、ガンダムエヴァなど〜 

20世紀末から21世紀初頭にかけて極東で繁栄し、先進・後進諸国の民衆にインパクトを与えた映像文化(当時はサブカルチャーと呼称)について、チャートを用いて表現いたします。



第一幕 シンクロ大戦、結の論 ( 1 )


1945『大和轟沈』(敗戦後遺症)

  反映 ↓ 

1954『ゴジラ』(首都防衛)

  継承 ↓ 

1967『ウルトラセブン』(地球防衛)

  影響 ↓ 

1974『宇宙戦艦ヤマト』(地球復元)

  発展 ↓ 

1979『機動戦士ガンダム』(戦争する少年)

  敬意 ↓ 

1995『新世紀エヴァンゲリオン』(新首都絶対防衛)

  調合 ↓ 

2012『宇宙戦艦ヤマト2199』(極大反攻)



第一幕 シンクロ大戦、結の論 ( 2 )


1975『悪魔のようなあいつ』 ← カウントダウン  『宇宙戦艦ヤマト』1974

 プロット流用(または逆流)
  ↓ 

2005『プリズンブレイク』 ← butterfly effect  『機動戦士ガンダム』1979



1979『太陽を盗んだ男』 ← 共振 → 『機動戦士ガンダム』1979

 コンテ流用(または逆流)
  ↓ 

1991『ターミネーター2』 ← effective control  『機動戦士ガンダム』1979



第一幕 シンクロ大戦、結の論 ( 3 )


1977『宇宙戦艦ヤマト(劇場版)』→ 最終決戦 →『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』1978

 社会現象(想定外)
  ↓ 

1981春『機動戦士ガンダム(劇場版)』→ 商売継続 →『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』1981夏

 社会現象(想定内)
  ↓ 

1995春『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』→ 趣味延長 →『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』1995夏





第一幕 シンクロ大戦、結の論 ( 4 )



1954『ゴジラ』(シリーズ破綻)→ 移植手術『平成ガメラ三部作』1995〜


1966『ウルトラマン』(突貫工事)→ 大規模改修『ウルトラセブン』1967


1974『宇宙戦艦ヤマト』(シリーズ破綻)→ 整合『宇宙戦艦ヤマト2199』2012


1979『機動戦士ガンダム』(シリーズ破綻)→ 整合『ガンダムTHE ORIGIN』2001


1995『新世紀エヴァンゲリオン』(突貫工事)→ 大規模改修『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』2007




以上、再録おわり






第七幕 戦艦の論 (10)



【考察】『シン・ゴジラ』への影響作品 2



防衛隊 vs「ゴジラ」 → 科特隊 vs「ゼットン」 → 地球防衛軍 vs「キングジョー」 → 戦略自衛隊 vs「使徒



1954『ゴジラ』→ (神化) → 2007『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』(偽装)→ 復元 2016『シン・ゴジラ





【考察】『シン・ゴジラ』への影響作品 3



ガバドン・A (ふなっしーに似ている)『ウルトラマン

遡上 ↓ 進化

ゴジラ第四形態

執務 ↑ 制御(巨災対指揮)

矢口蘭堂(よみうりランド) 科学技術館屋上

監視 ↑ 協力

カヨコ・アン・パタースン
(元ネタはTDFワシントン基地のドロシー・アンダーソンか?)『ウルトラセブン』(vsキングジョー)




バスジャック犯山崎留吉 (目が逝っている)『太陽を盗んだ男

訴状 ↓ 進化

9番使徒ジュリー (よみうりランドで皇居の撮影)

逮捕 ↑ 抹殺(飛び降り心中)

菅原ヴンダー 科学技術館屋上

監視 ↓ 誘惑 

池上ゼロ(若者に大人気のアイドルDJ) 毎日新聞社食堂・屋上





















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