見え方の哲学

あるプロモーションの行方(実況)


私は焦らず巻き返しの切り札は取っておいた方がいい派です。
その理由は「勢いづいている」ところを見せた方が、カトレアブランドが維持できると思ったからです。私がそちらの立場であれば、責任を増やさないですむし、好機が来るまでじっとしています。でも、それは宣伝的な考え方かも知れません。


宣伝力のある人はやや計算高いので、端からの見え方を意識し、努力しているところは隠して脚光を浴びたいと願います。しかし、他人の努力であれば別ですから、責任の被いかぶさらない所で、ジタバタしてくれていても一向に構いません。将来的に無関係な、今回一回限りのビジネスのつもりであれば、組織の側の人間として、引き換えに映画ブランドを差し出すような真似はしないと思います。


ところで、今回おもしろいことを発見しました。


映画宣伝の成果というのは、大概映画ジャーナリストが決めます。その概況を読んだ一般紙の記者や報道局のデスクが、分かりやすくくだいて一般に知らしめるというのが常でした。それを、組織都合で効率良くシステム化したのが、記者会見(通信発表)になります。ところが、興行の動きにかなり不確定な要素が入り込むようになったのが近年です。「2ちゃん」が騒がしいな、と言っていた頃が懐かしくなるようなブログの隆盛により、私ですら「それ使えるな」と思いました。いえ、遅ればせながら教えてもらいました。


で、実際その仕掛けを、ほんのさわりだけ手伝ってみたのですが、そんなに上手く行かなかったんです。一方、その事実・経緯の方がおもしろいと思いました。この装置は、仕掛けるものじゃなく、仕掛けつつ仕掛けられるものだとわかったからです。そこにはたゆまない戦略の変更が要求されますから、従来の宣伝ノウハウは一旦変換し直さないと役に立ちません。


つづく


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